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危機を乗り切るために「武器になる本」を読め 自分の頭で考えて先読みしていくことが重要だ

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「今後1年くらいの動きを知るために必要な本」として、佐藤優氏が5冊を厳選。

佐藤 優(さとう・まさる)/作家・元外務省主任分析官。1960年生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了。85年に外務省入省。専門の外交問題のみならず、政治・文学・歴史・神学など幅広い分野で執筆活動を展開。『国家の罠』『自壊する帝国』など著書多数。(撮影:尾形文繁)

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先読みしている人はわかると思うが、ウクライナ危機はスタグフレーションにつながる。また、ロシア、中国、北朝鮮が一体となって日本に対決姿勢を示しており、国内では国防予算大幅増の話も出ている。ますます混沌とした時代になり、ゴールデンウィークは悠長に「教養でも身に付けよう」という感じではない。

危機を乗り切るためにどうすればいいか、武器になる本を読むことが求められる。今後1年ぐらいの動きを知るために必要な本(5冊)を選んだ。

ビジネスパーソンは第6章と7章を読めばいい

1冊目はレーニンの『帝国主義』。読みにくいが、ビジネスパーソンは、第6章「列強のあいだでの世界の分割」と、第7章「資本主義の特殊の段階としての帝国主義」を読めばいい。

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