「物価」というのは、わかっているようでわかっていない領域だといえる。物価、金融危機、インフレについてわかる3冊を紹介する。

4月から食料品を中心に多くの商品が値上げされるなど、長くデフレが続いてきた日本でもインフレ傾向が顕著となりつつある。
インフレというのは厄介で、ひとたび物価上昇が本格化すると、それを抑え込むのは難しい。日本が本格的なインフレに転換するのかはまだわからないが、膨大な政府債務や円安、原油価格高騰による経常収支の悪化など、インフレ要因は少なくない。過度なインフレが発生したとき、私たちはどう行動すべきなのか、今から考えておいて損はない。
物価というのは、わかっているようでわかっていない領域であり、専門家でも完璧な知見を持っている人は少ない。物価研究の第一人者である渡辺努氏の『物価とは何か』は、物価について体系的にわかりやすく解説した数少ない書籍である。
経済危機で何が起きる?
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら