「投資を恐れる人」が見落としがちな3つの視点 「お金」「時間」「労力」「信用」という資産を投じる

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このリスクとリターンの評価は、あなたにしか決めることができません。人によって価値観や期待するリターンはバラバラだからです。服でいえば、服を買うお金も迷う時間ももったいない、いつも決まった服をファストファッションで揃えれば十分、こう考える人もいるでしょう。

ちなみに私は服にこだわりがないので普段お金をかけることがありません。ですが、スーツだけは唯一お金と時間をかけて仕立ててもらいます。そこで仕立てたスーツを着ると、会う人から「素敵なスーツですね」「かっこいいですね」と言ってもらえるようになりました。今まではスーツを褒められることがなかったので、スーツひとつで人からの見られ方や印象が変わることを感じ、仕事のプラスαを得られることに素材以上の価値を感じています。あまり服に頓着しない私からすると高価な買い物ですが、私にとってはほかには代えがたい価値があります。

投資とは、「お金」「時間」「労力」「信用」という資産を投じて、自分のやりたいことをかなえるための手段です。

このように考えれば、あなたが普段、何気なく行っていることもまったく違った意味を持つようになります。ただの買い物も、消費から投資へと意味づけが変わるのです。

買い時にこだわる人が見落とす時間の価値

よく株や不動産の買い時について相談されることがあります。

「この株は買い時ですか?」

「今、不動産は買い時ですか?」

私の答えは、買い時は「つねに今」です。そして長い時間をかけてリターンを安定させるべきです。この「長期投資」は、資産形成の基本中の基本です。

これは株や投資信託だけでなく、人生のすべてに応用できる考え方だと思います。

将来のために何かをすべきだという不安や焦りがあっても、なかなか具体的な行動に移せない人は多いと思います。しかし、「お金が貯まったら」「ゆっくり考えてから」「落ち着いたら」という先延ばしの思考でいると、時間はどんどん失われていき、決して取り戻すことはできません。そして時間を失うほどに、短期で結果を出さなければならなくなり、リスクは大きくなります。

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