優等生に異変?急速に進む「Netflix離れ」のなぜ 6月末までに200万人の解約を見込む事態

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1~3月期に20万人解約したNetflixでは、6月末までに加入者が200万人減ると見込んでいる(写真:/Bloomberg)

Netflixはこの10年間で初めて加入者が減少した。その数は、今年に入って最初の3カ月間で総計20万人にのぼる。経済勢力のシフト、他ストリーミング・プラットフォームとの競争の激化、ウクライナ紛争の影響によるものだ。この発表に加え、同社は第2四半期(2022年4~6月期)に200万人の契約者を失う見込みだと警告し、4月19日(現地時間)の時間外取引で株価は20%以上下落した。

Netflixは株主向けのメッセージで、加入者数の減少は、数々の要因によってもたらされたものだと説明している。具体的には、ブロードバンドやスマートテレビの普及の減速、家族間でのパスワード共有、従来のケーブルテレビや放送テレビ、その他の新興ストリーミングサービスとの競争激化などを挙げている。

また、インフレの進行やロシアのウクライナ侵攻などのマクロ経済的要因にも言及しており、後者に関しては、Netflixはウクライナ侵攻に伴うロシアでのサービス停止により、70万人のロシア人アカウントを失うことでヨーロッパ地域における緩やかな加入者増を逆行させることとなった。

ストリーミングのライバルが急増

一方で、ストリーミングをめぐる情勢の変化も影響している可能性がある。

長年、Netflixは既存エンターテインメント業界を破壊する草分け的存在と見なされてきた。同業界におけるNetflixの出現を受けて、ハリウッドの主要スタジオは、Netflixのビンジブル(一気見するような)で広告を表示しない革新的なサービスに対抗するために、ストリーミング戦略を採用するようになった。

しかしそれも今や、Disney+やHBO Maxといった参入企業が独自の魅力的なサービスを展開しているため、同社は、従来のメディア企業が数十年にわたって成功を収めてきた収益源の導入を迫られるかもしれない。具体的には、劇場公開、広告によって収益を上げるサブスクリプションサービス、そして場合によっては消費者製品の販売だ。

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