優等生に異変?急速に進む「Netflix離れ」のなぜ 6月末までに200万人の解約を見込む事態
また、「ストーリー展開と創作における優越性を倍加させる」とも述べ、ションダ・ライムズが制作した2つの作品、視聴時間が6億2700万時間に達した『ブリジャートン家』シーズン2と、同じく5億1200万時間の『令嬢アンナの真実』、また2億3300万時間視聴されたライアン・レイノルズ主演の家族向けアドベンチャー映画『アダムプロジェクト』といった作品名を挙げた。
家族間パスワードの共有を制限へ
プロダクト面についてNetflixは、視聴者が「本当に好きなものを表現する」ことができる「ダブルサムズアップ(大満足、大賛成)」ボタンの導入は、視聴者ごとにパーソナライズされるレコメンド機能を改善するのに役立つはずだとしている。
Netflixはまた、家族間のパスワード共有を抑制しようとしている。同社は、このパスワード共有により全世界に1億人もの無断視聴ユーザーがいると考えている。これに対抗するため、同社は中南米の3市場で問題解決の試験を開始したが、その中で現加入者が料金を払って視聴可能な家族を追加できる1つのオプションを提供している。
同社はまた、将来の成長の多くの部分がアメリカ国外からもたらされると認識している。最も人気のある6つのテレビ番組のうち3つはすべて英語以外の言語で放送されている。
その3つとは、韓国の番組『イカゲーム』と『今、私たちの学校は…』、スペインの番『『ペーパー・ハウス』シーズン4だ。同社のこのような認識を裏付ける動きとして、Netflixは世界における制作能力を構築・強化中であり、現在、50カ国以上で映画やテレビ番組を制作している。同社は第1四半期に売上高78億ドル(約1兆円)、利益16億ドル(約2050億円)を計上し、昨年の同時期と比べ収益は10%増加した。
現在221万6400人の加入者を抱えるNetflixがストリーミングサービスの最大手であることには依然変わりはない。だが、第2四半期にも200万人が解約するという会社の見通しは、当面同社の成長が鈍化することを示唆している。
(執筆:Nicole Sperling)
(C)2022 The New York Times
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら