小林聡美さん「心穏やかに暮らすささやかなコツ」 「自主性を持って自分で気づく」ことの大切さ

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――大人の学び直しは、スケジュール調整が大変だったのでは。

私より、仕事をたくさんしながら大学を卒業している、芸能界の方々もいます。そのほうがよっぽど大変だったと思いますよ。若くて体力があるからかもしれませんが尊敬します。私は事務所や、周りの仕事関係の方々にご理解いただいて、それほど大変ではないスケジュールで通うことができたので本当に感謝しています。できるときにやりたいことに挑戦してみてよかったと思います。

「無音」の暮らしを楽しむ

――映画『ツユクサ』のお話も。小林さんが演じた五十嵐芙美は、気の合う職場の友人たちと海辺で手作り弁当を食べてほっこりした時間をすごしたり、うんと年の離れた親友の少年と心温まる関係を築けるような人物です。丁寧な暮らしをしている印象を受けました。小林さんが共感できたところはありますか。

芙美の暮らしは、作中ではそれほど多く描かれていないんです。ただ台本を読んだとき、テレビや音楽をつねにかけているという雰囲気ではないと思いました。私もそこは同じかな、と。それが丁寧な暮らしにつながるかどうかはわかりませんけど。

若い頃は家でもよく音楽をかけていましたけど、最近は無音の暮らしを楽しんでいます。テレビやラジオをつけず、無音の自宅にいると心が落ち着くんです。シーンと静まった空間にいるのが一番、居心地がいいというか。

テレビのニュースも普段はあまり観ません。観るとしたら、天気予報程度。ニュースは、不安になるような情報をメインに伝えてくるじゃないですか。そういう現実から目をそらすという意味ではなく、重大なニュースは今はスマホやどこかから嫌でも耳に入ってくるし、自分からわざわざ不安になりにいかなくてもいいのではないか、と思うようになりました。

そのほうが、心穏やかに暮らせるな、というのが今の心境です。きっと芙美もそんなふうに暮らしていそうだなと。ネットやスマホもあまり気にしていなさそう(笑)。

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