絶好調のココイチ、起爆剤は"あの人気番組" 客数に加えトッピングで客単価も「マシマシ」

拡大
縮小

「今はアジアと北米にしか出店していないが、それ以外のエリアからのオファーが来る可能性もある。イタリア・ミラノで今年開催される万博に出展するのは、それを目論んでのことだ。CoCo壱番屋の海外でのあり方も次のステージに入っていく」(浜島社長)

国内の成長余地はいかに

画像を拡大
期間限定で販売される「グランド・マザー・カレー」(壱番屋提供)

とはいえ、壱番屋の屋台骨を支えるのは、まだ当面の間、国内であることに変わりはない。

今年度は10カ年に及ぶ改装計画の最終年度に当たっており、一部のフランチャイズオーナーが負担のかかる改装ではなく、閉店を選ぶケースが散見される。その結果、一時的に出店数より退店数が多くなってしまい、国内の店舗数は純減となる見込み。

「来年以降は純増に転じる。決して国内市場は頭打ちではない」と浜島社長は強調するが、国内の出店余地が徐々に狭まっているのは確かだ。

既存店の大規模改装は今期で一服するものの、会社側は今後も商圏の特性に応じてドライブスルーや宅配サービスを導入していく構え。商品面では、一部の店舗限定で販売しているメニューのうち売れ行き好調な商品については、他店舗への展開も行っていくという。

テレビ効果で業績が好調に推移している今のうちに、収益基盤をどこまで底上げできるか。1年前のテレビ効果が消えてなくなる今年4~5月の月次動向が、来2016年5月期を占う大きなポイントになりそうだ。

又吉 龍吾 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

またよし りゅうご / Ryugo Matayoshi

2011年4月に東洋経済新報社入社。これまで小売り(主にコンビニ)、外食、自動車などの業界を担当。現在は統括編集部で企業記事の編集に従事する傍ら、外食業界(主に回転ずし)を担当。趣味はスポーツ観戦(野球、プロレス、ボートレース)と将棋。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT