ウクライナ情勢と第2次大戦前との不気味な相似 世界最悪の1938~41年の歴史から何が学べるか

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当時の日本は欧米から屑鉄の禁輸、石油の禁輸に加えて在米資産凍結までの経済制裁を受けていました。石油を求めて南下する日本に対しての最終通牒がハル・ノートで、中国と仏領インドシナからの撤退と権益放棄を迫ったのですが、そこまで追い込まれた結果、日本は真珠湾攻撃へと暴発します。

先ほど中国やインドがロシア擁護に向かう未来について予測しましたが、そのようにロシアの支援に回る大国がもし出てこなかった場合には世界にとってもっと最悪の、ロシアが暴発する未来が待っているかもしれません。

アメリカや日本から見ればロシアが撤兵してウクライナからいなくなってくれればいつでも経済制裁を解除すると考えるところですが、プーチンから見れば得られるものがないままでの終戦は自らの立場を危うくするものであり、到底受け入れられないと考えているわけです。

考えたくもないですが、もしもそんなことがあったときに起きうるのが暴発で、世界をもう一段強い姿勢で脅迫し、そのままウクライナの南部・東部に居座れる状況を保持しようとする。プーチンがロシア内での体制を強化する意味で暴発する可能性のうち、最悪なのは限定核の使用でしょう。そこでNATOが応戦すればそれこそ世界大戦がはじまります。

当時と同じ間違いを世界の首脳が犯さないように

歴史から未来を学ぶということは、1939年当時と同じ間違いを世界の首脳が犯さないことを期待するということです。

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もしルーズベルトやチャーチルのような強いリーダーが1939年の時点で介入していれば世界の未来は違っていた。一方でメルケルやトランプなきあとの権力のエアポケットのような状況が起きている2022年においても、中途半端な弱腰軍事支援とやりすぎの経済制裁が1939年のような最悪の世界情勢を生むかもしれないという懸念はどうしても拭えません。

そうならないようにわれわれも世界を監視すべきだというのが、1939年の歴史から私たち日本人が学ぶべきことだと私は考えます。

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