「5ちゃんねる」、実は「ニュースを読む」のに最高だ ネット記事の取捨選択に使える3つのコツ

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「2NN」のほかには、「はてなブックマーク」という、重要だと思った記事をブックマークして共有できるサイトがある。こちらを通して、多くの「はてなブックマーク」ユーザーがピックアップした記事を読むことができる。

また、英語の記事を選ぶ場合にも、キュレーションサイトは使える。

英語記事はテクノロジー分野に限っただけでも膨大な量があり、とても追いきれないが、テックミームというサイトを登録しておけば、テクノロジー関連の重要な話題はたいていピックアップしてくれる。

「テックミーム」の姉妹サイトとして、メディア分野の記事を集めてくれるメディアゲイザーというのもある。より一般的な英語のキュレーションサイトとしては、ディグをおすすめとして挙げておく。

情報氾濫時代の「新しい読み方」

インターネット空間から得られる情報を自分の頭で深く読み、「知力」に変えていくためには、あふれる「プッシュ情報」の洪水に押し流されることなく、「良質なプル情報」を自らとりにいく姿勢が大切である。

しかしながら、専門分野が細分化された現代に、すべての分野ですぐれた選択眼をもって記事を選別することは、ほとんどの人にとって不可能である。そこで、「キュレーションサイト」を活用して情報の取捨選択を効率化していくことが、非常に重要な意味を持ってくる

情報を収集して仕分けする作業には、今後は生きている人間だけでなく、深層学習などを駆使したAI(人工知能)も参入してくるようになるだろう。

これからの時代に欠かせない「キュレーション」の方法を活用して、ニュースなど自分に必要な情報を効率よく集め、読み解いていくことをぜひ実践していただきたい。

それが、情報氾濫時代にネットの利点をうまく利用した「新しい読み方」の1つであり、「情報の強者」への近道であることを、私は実体験から確信している。

佐々木 俊尚 作家・ジャーナリスト

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ささき・としなお / Toshinao Sasaki

1961年兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部中退。毎日新聞記者、『月刊アスキー』編集部を経て、2003年よりフリージャーナリストとして活躍。ITから政治、経済、社会まで、幅広い分野で発言を続ける。最近は、東京、軽井沢、福井の3拠点で、ミニマリストとしての暮らしを実践。『レイヤー化する世界』(NHK出版新書)、『そして、暮らしは共同体になる。』(アノニマ・スタジオ)、『時間とテクノロジー』(光文社)など著書多数。

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