老後の年金が心配な40~50代に知ってほしい見識 「何歳から受け取るのか」現状把握から始めよう

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年金は老後マネープランにおける最重要事項です(写真:nonpii/PIXTA)

「人生100年時代」と言われる中、老後のマネープランを考える際に何が最も重要なポイントになるのかを考えてみましょう。

拙著『定年ひとり起業マネー編 定年後のお金の不安を解消するならこの1冊!』でも詳しく解説していますが、マネープランは収入、資産、年金額、相続見込みやライフスタイル(消費スタイル)などによってさまざまで、100人いれば100通りのプランになります。

ただ、そこに共通する重要なポイントとして、以下の3点を挙げることができます。「65歳以降のお金が超心配な人に知ってほしい心得」(4月5日配信)でもご紹介しましたが、ここで振り返ってみましょう。

1.何歳まで働くのか
2.何歳から年金を受け取るのか
3.どんなライフスタイルを送るのか

でした。前回の記事では1について触れました。今回は、2について詳しく解説します。そうすることで、さらに老後のお金の不安にどう対応していけばいいのか、わかりやすくなると考えるからです。

年金については、重要事項があります。

それは、「現状を知ること」です。

マネープランを考えるうえでも、年金の収入がどのくらいなのかを考えておくことで、行動が変わってくるはずです。実際、老後の不安を相談してくる方に「ご自分の年金がどのくらい給付されるか知っていますか?」と質問するとほとんどの方が答えられません。

どのくらいの収入があって、不足分がどのくらいあって、どうカバーしていくのかがわからないと不安はなかなかなくならないと思います。

ですからまずは年金の現状の知り方について解説いたします。

まずは「ねんきん定期便」をチェック!

50代になった現役会社員には、毎年誕生日の月に「ねんきん定期便」が送られてくることはご存じでしょうか?

50代からの「ねんきん定期便」には40代までの定期便とは決定的に違う部分があります。それは、下記の見本に記載されている年金受給額の数字が「現時点での年金額」ではなく、「60歳まで現在の年収で保険料を支払い続けた場合の年金額」になっている点です。

外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

より現実の年金受給額に近いリアルな数字になってくるのです。

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