天気による体の不調を改善するセルフケアのコツ 「頭痛、めまい、肩こり、だるさ」悩んでませんか

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天気が原因で体調が崩れる「気象病」を予防・改善するためのセルフケアの方法を紹介します(写真:topic_kong/PIXTA)
「季節の変わり目になると、なんとなく体調が悪い」
「雨が降ると気分が落ち込んだり、頭痛がひどくなる」
そんな体や心の不調には、実は天気が大きく関わっていることをご存じでしょうか。気圧・気温・湿度の変化は私たちの心身に大きな影響を与えており、その症状には頭痛、めまい、首・肩こり、だるさ、気分の落ち込みなど、かなり多様なものがあります。総称して「気象病」や「天気痛」と呼ばれており、何らかの症状がある人は日本全国になんと1000万人以上いるといわれています。
天気痛ドクター・佐藤純氏の著書『1万人を治療した天気痛ドクターが教える「天気が悪いと調子が悪い」を自分で治す本』から、天気が原因で体調が崩れるメカニズムや、不調を予防・改善するためのセルフケアの方法を一部抜粋・再構成してお届けします。

「気のせい」でも「心の問題」でもない

みなさんこんにちは、天気痛ドクターの佐藤純です。

昔から、「雨が降ると古傷が痛む」とか、「季節の変わり目は体調を崩しやすい」など、天気と体調とを関連付けることはよくいわれてきました。

しかし、その因果関係がはっきりとわからなかったため、当事者が症状をうったえても「気のせい」であるとか、「心の問題」として片付けられてしまっていました。

でも、それは決して「気のせい」でも「心の問題」でもありません。

私は長年、自律神経と痛みの関係性について研究を続けながら、原因不明の慢性痛を抱える患者さんたちを1万人以上、診察してきました。その中で、「天気」と患者さんの症状には、深い関係があるのではないか?と考えるようになりました。

そして、実験や研究を続けていくうちに、天気の変化が私たちの体や心に大きな影響を与えているという事実を突き止めることができました。

天気の変化に伴う不調には、頭痛、めまい、首・肩こり、腰痛、関節痛、むくみ、耳鳴り、だるさ、気分の落ち込みなど実にさまざまなものがあり、それらの病態を総称して「気象病」と呼んでいます。私は、その中で痛みを伴う症状のことを「天気痛」と名付けました。これらの不調は、天気(気圧、気温、湿度)の変化が耳の奥の内耳や自律神経に作用して現れるもので、誰の身にも起こりうる症状なのです。

次ページ気象病大国・日本では天気の影響は避けて通れない
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