自民「元おニャン子」生稲氏擁立の裏にある大乱戦 迫る7月参院選、東京選挙区6議席をめぐる熾烈
6日に自民党本部で記者会見した生稲氏は、がん治療と仕事の両立などに苦労した経験を踏まえ「実体験として政治に生かしていく。全身全霊を懸けて戦う」と決意表明した。
知名度の高いタレント候補の参戦で「選挙戦の構図が変わるのは確実」(自民選対)で、他党の選挙戦略にも影響必至だ。
そこで注目されるのが、選挙戦全般の情勢。全国で唯一の6人区だが、関係者の間では「当選圏内は自民1人と立憲・蓮舫、公明・竹谷両氏の3人だけ。残り3議席を自民のもう1人、立憲・松尾氏、維新、共産、国民・ファ、れいわの6人が争う構図」(自民選対)との見方が支配的だ。
小池知事支援で国民・ファースト荒木氏急浮上も
前回、前々回の参院選や、昨秋の衆院選での結果を踏まえたいわゆる「基礎票」は、自民が180~150万票、立憲が130万票前後、公明が80~70万票、共産が65万票前後、維新が80~50万票などとされている。
これだけ見れば、自民2、立憲、公明、維新、共産各1というのが常識的な結果ともみえる。ただ、自民は「票割りが難しく、どちらかに片寄る可能性が大きい」(選挙アナリスト)とみられている。また「国民・ファースト」の荒木氏は、小池都知事が全面支援に乗り出せば「当選圏に急浮上する可能性」(同)がある。
有権者約1000万人と巨大な東京選挙区では、これまでも、「人気も含めた知名度か、強固な組織票が上位当選の決め手」(同)だった。その点では、蓮舫、竹谷両氏と、タレント候補で知名度の高い生稲氏の3人が、「上位を占める可能性が大きい」(同)と見方が広がる。
一方、「基礎票」では当選圏内の山添氏だが、支持層が重なるれいわや社民候補の得票次第で、当落線上となる可能性がある。また、朝日氏が自民の2人目ともなれば、自民の組織票を固められるかどうかが当落に直結する。さらに維新は「基礎票を生かせる候補擁立がカギ」(幹部)で、党執行部の人選が注目される。
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