ネット会議やたら多いエリートの体調が危ない訳 テレワークでむしろ休めず、突然休職のリスクに

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こうした「インターバル」が有効な理由に、先程のストレスの適度なバランスが関わってきますが、その精度を上げるために重要なのが、自らの自律神経のモードを意識することです。

つまり、交感神経と副交感神経のバランスです。

交感神経は人が活発に活動するための、車のアクセルに相当する役割で、副交感神経は安静時や睡眠時などに体を回復させる、車で言うブレーキに相当する役割です。これら2つのモードを、環境の変化に合わせて自律的に調整してくれるから「自律神経」なのです。

人が活発に活動するためにはそもそも交感神経が働く必要がありますが、環境負荷が強すぎると交感神経過剰の状態が続き、心身ともに疲労してしまいます。

これが先述の「ストレス状態」でした。そのため、身体を休ませるモードである「副交感神経」とのバランスが重要になります。休むことが苦手な人は多いですが、交感神経が働きすぎなのに、就寝前や休暇時にさらに交感神経を活性化させるような激しいゲームをやったり、感情が動きやすいSNSに没頭したり、熱すぎるお風呂に入ったりするのは効果的ではありません。

私も『スプラトゥーン』というTPSゲームが大好きなのですが、寝る前にやると興奮しすぎて良くないことに気づき、いまはなるべく朝にやるようにしています。

朝のルーティーンは日光浴やラジオ体操など、交感神経を活性化させるものが望ましいため、丁度いいのです。

就寝前にゲームをやるなら、バトル系よりも『どうぶつの森』など、心拍に影響のないほのぼのとしたものがいいかもしれません。

生産性の半分は、休む技術

上述の調査において、2つのインターバルを「意識はしているが、実践できない」方も多く見られました。

会議間インターバルでは27%、勤務間インターバルでは36%の方が該当し、その方の多くが、未就学児のお子さんが同居するビジネスパーソンであることが明らかになりました。

安定したパフォーマンスを発揮するために「適切に休む」ことが重要なのは言うまでもありませんが、そもそも「休む」ということが非常に高度な技術であることを自覚する必要があると思います。

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