ネット会議やたら多いエリートの体調が危ない訳 テレワークでむしろ休めず、突然休職のリスクに

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ヤフー社の発表によると、約9割の社員がリモート環境でも「パフォーマンスへの影響がなかった」、もしくは「向上した」と回答したことが明らかになっていますが、ストレスとパフォーマンスの関係は単純ではないことには注意が必要だと思います。

人はストレス状況下では、その困難や危機に対抗するために、アドレナリンやコルチゾールなどの抗ストレスホルモンを分泌させ、血圧を上げたり血糖値を上げたりして活動性を確保し、その状況にがんばって対抗しようとします。

つまり、環境的な負荷がかかっているときには、抗ストレスホルモンによって「ドーピング」されている状態なので、それがストレスだと実感することは難しく、むしろ「調子がいい」とすら感じるのです。

ハイパフォーマーに「隠れテレワ負債者」

今回の調査で、突然休職するリスクの高い「隠れテレワ負債者」と呼ばれる方の76%が、年収800万円を超えるハイパフォーマーであることが明らかになっていますが、そのパフォーマンスが短期的なものなのか、あるいは長期的で持続可能性があるものなのか、という視点をもつことが重要です。

仕事場は「戦場」であり、良き戦果を上げるために「戦うホルモン」であるアドレナリンが、強烈に分泌されている状況は好ましい状態と思われるかもしれません。

しかし、抗ストレスホルモンはあくまでも危機に対する「短期決戦」向きなのです。環境的な負荷が適度な状態にとどまっていればいいのですが、量的・質的負荷が大きすぎたり、期間が長すぎると、自律神経の調整不全が起こり「バトルモード」が解除できず、休んでいるときや就寝時間になってもリラックスできない、ということが起こりえます。

このように、慢性的な環境負荷によって緊張状態が解けず、リラックスできない状態のことを「ストレス状態」というのです。

こうした臨戦態勢が長期化し、副腎に貯蔵されているホルモンが枯渇すると、坂道を転げ落ちるように一気に疲弊した状態に入ります。

胃潰瘍やうつなど、いわゆる「病名」がつくような状態に転じ、非常に危険です。

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