世界の投資家が注視する米金融政策。来年予想される利上げで株価はどうなるか。
体力と競争力が問われる
「FRB(米連邦準備制度理事会)もエコノミストも当てにならない」──そう感じている投資家は少なくないだろう。1年前には、FRBや主要金融機関のエコノミストの中で2023年末までの米利上げ開始を予想する向きは少なかった。それが今や22年中の利上げ予想が主流になりつつある。3月開始で22年に3回を見込むエコノミストも出てきた。
だが誤算は致し方ない。コロナ禍という未曾有の危機下で先を見通すのは難しい。オミクロン株の脅威もまだ不明だ。利上げ予想が後ろ倒しになる可能性もある。
パウエルFRB議長は議会証言で、供給制約による「インフレ圧力を見誤った」と吐露し、高インフレが「一時的」だという主張も撤回した。
12月14~15日のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、11月に開始した量的緩和の縮小(テーパリング)の加速が決定され、その完了予定が22年6月から2~3カ月前倒しされる可能性がある。その後にありうるのが、金融政策正常化の第2段階となるゼロ金利の解除(利上げ)だ。
利上げ=株安ではない
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