LINEスタンプは、億万長者への近道?! 上位10人の平均収入は、なんと1800万円

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自作の漫画「サラリーマン山崎シゲル」をスタンプにした田中さんは、「リスクがないので、やらない理由はないなと思った。出して当たれば、おカネが入ってくる」と、始めたきっかけを説明。領収書の裏に絵を描いた「エヅプトくん」シリーズなどを売り出した吉永さんは、「半年で500万円ぐらい」と、スタンプ販売で得た収入を明かし、参加者からの質問に対し、スタンプ作りのコツなどを話した。

世界を相手に自分の才能を問うことができ、しかも一獲千金も夢ではないわけだ。

個人にも利益をもたらす仕組み

LINE本社で開かれたイベントは、人気スタンプ制作のコツを知りたい約100人で賑わった

そんな制作者からの支持を追い風に拡大するクリエイターズマーケットだが、実はLINEの世界戦略でも、重要なカギを握る可能性がある。月間利用者数で上回る米「ワッツアップ」、中国テンセントの「微信」(ウィーチャット)などとの勢力争いが続く中、渡辺マネージャーは次のように戦略を描く。

「スタンプの圧倒的な豊富さがLINEの強みだ。自分だけのスタンプを作れ、収入にもつながるクリエイターズマーケットの魅力が広まれば、利用者数の拡大につながり、海外での足掛かりを増やせる」

LINEにとっては、制作者への収益還元に加え、iOSやアンドロイドのアプリ内での課金は、米アップルや米グーグルへの手数料が発生するため、クリエイターズマーケットの販売額に占める自らの取り分は限定的である。だが、LINEが世界で戦うために不可欠な、継続的な利用者増を実現する上で、個人にも直接的な利益をもたらす仕組みを構築した意義は、決して小さくない。

ライバル追撃の有効な一手とすべく、クリエイターズマーケットの"熱"を世界規模でどこまで広げられるかが、次のハードルだ。

山田 泰弘 東洋経済 記者

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やまだ やすひろ / Yasuhiro Yamada

新聞社の支局と経済、文化、社会部勤務を経て、2014年に東洋経済新報社入社。IT・Web関連業界を担当後、2016年10月に東洋経済オンライン編集部、2017年10月から会社四季報オンライン編集部。デジタル時代におけるメディアの変容と今後のあり方に関心がある。アメリカ文学、ブラジル音楽などを愛好

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