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国立大の研究力を総点検 世界トップクラスの先端研究が目白押し

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被引用数の多い論文のデータから、有力国立大で評価される研究分野を探った。

京都大学の山中伸弥教授はiPS細胞の臨床応用を目指している(撮影:風間仁一郎)

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研究力が高い日本の大学といえば、旧帝国大学をはじめとする上位有名国立大学だろう。ここでは、論文がどれだけ引用されているか、すなわち「被引用数」を研究力の指標とする。

米国の学術情報調査機関であるクラリベイト・アナリティクス社は、被引用数の多い論文を毎年調査し、結果を発表している。同社が定める22の研究分野ごとに、被引用数が世界の上位1%に入る論文を「高被引用論文」と定義し、その論文本数で国別、研究機関別に順位を出している。さらに、被引用数が世界の上位1%の研究者を「高被引用研究者(HCR:Highly Cited Researchers)」とし、研究者の名前も公表している。

下表は、「高被引用論文」の本数で見た、日本の研究機関上位20だ。そのうち国立大学が12校。旧帝大と東京工業大学、筑波大学、岡山大学、神戸大学、広島大学が名を連ねる。東京大学の論文本数が抜きんでているのがわかる。

HCRは研究機関別の順位とは少し様子が変わる。東大10人、東北大学9人、京都大学7人、大阪大学6人、名古屋大学と東工大が3人、九州大学2人、北海道大学と岡山大が1人である。ちなみに私立からは早稲田大学と慶応大学から1人ずつ選出されている。

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