理数科目とは無縁と思われてきた総合私大の文系学部に変化の兆しがある。
AI社会の到来を見据えて、国は義務教育の段階から、STEM教育(科学、技術、工学、数学を統合した教育)を重視する方針を打ち出している。そうした社会の変化の中で、これまで理数系教育が軽視されてきた大学の文系学部・学科でも、数学やデータサイエンスの科目をカリキュラムに配置し、文理融合型人材の育成を標榜するところが出てきている。
中央大学が今年開設した国際情報学部もその1つ。一般入試の科目が英語と国語のみの文系学部だ。「情報の仕組み(IT)」と「情報の法学」を学ぶことを柱に据えており、文理融合型の人材の育成を目指している。では、なぜITと法律の組み合わせなのか。
これからの社会は、AIやIoT(モノのインターネット)の進展によって、例えば「自動運転車が事故を起こした場合、誰の責任になるのか」など、最新の技術が絡んだ社会課題が次々に発生すると予想される。
「こうした課題の解決は、ITと法学、片方の知識やスキルだけでは不可能。最先端のテクノロジーを有益な形で利用するための社会的なルールを提案できる人材を育成する」と平野晋学部長は語る。
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