長い人生でお金の話は避けて通れない。親子で、お金と資産を総点検してみよう。
「そのとき」はある日突然やってくる。親の病気や認知症の悪化、あるいは親が住む家から介護施設への転居。子が当事者となって、親のお金の心配や管理をしなければならない事態は予期せぬ形でやってくる。
そうでなくても、80歳を超えてくると、必要なものとそうでないものの判断力が鈍り、さまざまなことが面倒になってしまう場合も多い。ものや財産を整理するための「お手伝い」という名目で、子は親の金銭事情を把握しておくのがよいだろう。
まず大事なのが、「資産の見える化」である。ここでは「現在保有している資産」と、年金のように「将来も定期的に見込める収入」の2つを合わせて資産と呼ぶことにする。この2つがいくらになるかで、住む所も日々の暮らしも変わってくる。
多くの高齢者にとって収入の主なものは年金である。公的年金は偶数月に2カ月分振り込まれる。
65歳を過ぎると介護保険や健康保険、所得税、住民税は年金から天引きされる。老齢年金額や遺族年金額は「年金振込通知書」を確認すると天引き額や手取り額がわかる。ほかに家賃収入や配当金収入があれば確定申告が必要になる。
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