「大きな葬式はいらないよ、飲もう会を開いてほしい」 インタビュー/タレント みのもんた

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みの・もんた(本名:御法川法男) 1944年生まれ。元文化放送アナウンサー。タレント、司会者。家業である水道機器メーカー・ニッコク社長も務める。ギネスの世界記録を持つ。(撮影:尾形文繁)

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「1週間で最も多く生番組に出演する司会者」といわれたのが、みのもんたさん。ギネス世界記録も持つ超多忙なタレントは、ある出来事をきっかけに自身の終活について考え始めたという。本人に話してもらった。

──2012年に奥さんが亡くなり、心境の変化があったのですか。

ちょうど今、七回忌が終わったところだね。以前は僕も女房もしゃにむに忙しかった。将来のことなんか考える余裕もない。それが急に亡くなっちゃった、これからというときにね。がんで入院して1年後だったから、早かったです。そのあとも葬式、四十九日と時間があっという間に過ぎていった。

何もかも女房任せで、自分のお茶碗の場所もわからないから、落ち着かない感じがしばらくあった。でも、三回忌が終わったあたりかな、「そろそろ俺も用意しなきゃいけないな、人生の後始末だな」なんて思ったんです。

女房のことはよく思い出します。がんだとわかった後も、僕は毎日レギュラー番組があって、バタバタしてたんだけど、女房は自分の持ち物を全部整理していたんです。葬式が終わった頃、衣装部屋の防虫剤の入れ替えをしなきゃと思った。部屋に行くと、女房の服や持ち物には「これは誰々さんにあげてね」とか書いてある付箋が全部付いていたの。おまえは1年の間にすべて用意して逝っちゃったのか……ってね。まいっちゃう。

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