応募者10万人を採用者1000人に絞り込む--デルタ航空の低コスト採用法とは?
本社面接までに人数を効率的に絞り込む
デルタ航空では10年の秋から1000人のCAを募集したところ、10万人もの応募があった。
デルタ航空では、採用に伴う無駄を徹底的に排除している。まずは、履歴書をネットで募集し、ネット上でテストを行い、電話インタビューをして、最後に本社で面接という順番で選考が進む。応募者が多いので、本社での面接までに効率的に人数を絞り込むことが重要だ。
デルタ航空は、まず自社のウェブで人員採用を発表。外部の求人サイトも活用して履歴書を集める。こうしたサイトには、あらかじめ求職者たちが履歴書を登録しており、サイトから履歴書登録者へ「デルタ航空が英語と日本語が使える客室乗務員を募集している」とメールで連絡が入る。
デルタ航空は、履歴書を提出した者を対象に外部のテスト業者が作ったネットテストを行う。時間が設定されており、受験者が休憩を取れるよう2段階に分けてある。
受験者には、ネット上で以下のような共通質問を投げかけられる。
米国で働ける資格があるのか、まじめに仕事をする意思があるのか、休日出勤でも大丈夫なのか、仕事のために転居しても良いのかなど。
二者択一や多肢選択式で聞いていき、ふるいにかける。忠誠心はあるのか、同僚と仲良くやっていけるか、機内でのパニック時に乗客を落ち着かせることができるか、といった質問を多く設定し、虚飾がないよう、短期間にすばやく答えさせて、CAとしての適正を見極める。
ここまでがシステム化された選定過程で、ここから先は実際に人間が選考に携わる。