2000年代前半、FC市場で一世を風靡したベンチャー・リンク。独自の支援モデルで栄華を極めたが、その後崩壊。彼らの痕跡は今も残る。
「彼らが登場した前後で、フランチャイズ(FC)業界は大きく変わった」。FC業界でよくも悪くもそう語り継がれる企業がある。2000年代前半、独自のFC支援のビジネスモデルで一世を風靡したベンチャー・リンクである。
ベンチャー・リンクは1986年に創業者の小林忠嗣氏が、中小企業の経営支援会社として設立。90年代後半からFC支援業務を拡大させた。それまでのFC支援会社との違いは、加盟店の側に立ったFC支援を展開したこと。10万を超える中小企業を会員組織化し、有望なFCビジネスを紹介。中小企業の事業多角化を支援した。
当初、有効だったのが「エリア・エントリー」という仕組みである。あるFC本部の特定エリアでの出店の権利を、加盟希望企業に売却。“陣取り合戦”の様相を呈していたFC市場において、加盟希望企業の出店ニーズに応えていった。
本部に代わって加盟店への経営支援も実施。好業績の店舗の営業ノウハウや店舗作りを分析し、徹底してマニュアル化することで加盟店の業績拡大を後押しした。
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