「すごい! これ、ピボットターン(左右の移動部分のうち、片方だけを動かして旋回すること)ができるようになっているんだ」。HONZ代表の成毛眞氏は、教室の隅に置かれたロボットを手に取り、驚きの声を上げた。
ここは子ども向けのIT・ものづくり教室「LITALICO(リタリコ)ワンダー」(東京・渋谷)。成毛氏のような、教育に関心の高い人の間で今バズワードとなっている「STEM教育」教室の一つだ。
機械との競争を勝ち抜く学び
STEMとは、サイエンス(科学)、テクノロジー(技術)、エンジニアリング(工学)、マスマティクス(数学)の頭文字による造語。総合的な理系教育を指すが、従来型の教育とは異なり、プログラミングやデータサイエンスなどハイテク分野に重点を置くのが特徴だ。AI(人工知能)やロボットがビジネスと社会を激変させる近未来を生き抜くために、必要な学びとされている。
STEMという言葉は2000年代半ばからあるが、日本で注目されたのは08年のバラク・オバマ前米大統領の就任がきっかけ。「科学のあるべき姿を回復する」。就任時にそう宣言し、科学技術分野の高度人材育成を政策の柱に据えたのだ。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら