有料会員限定

28歳イメージして子に何をさせるか考えよう [INTERVIEW]品川女子学院校長・漆紫穂子

✎ 1〜 ✎ 12 ✎ 13 ✎ 14 ✎ 最新
拡大
縮小

品川女子学院は自立した女性を育てることを主眼にした中高一貫教育で知られる。就活市場でも注目度の高い「品女ガールズ」は、どのように育くまれるのか。漆紫穂子校長に聞いた。

品川女子学院 校長 漆 紫穂子
うるし・しほこ / 早稲田大学国語国文学専攻科修了。他校の国語教師を経て、曾祖母が創立した品川女子学院の第6代校長。(撮影:梅谷秀司)

特集「「食える子」を育てる」の他の記事を読む

──創立以来、社会で活躍する女性を育てることを理念としています。

理念は一貫して変わらないが、表面にある部分は、未来から逆算して変えていく必要がある。

今、非常に意識している世の中の変化は、人工知能(AI)の普及だ。東京大学の松尾豊特任准教授に私自身の勉強として会ったり、天才プログラマーと名高い清水亮さん(UEI社長)と対談させていただいたりした中で、「いずれAIに代替される能力を身に付けても仕方ない」と痛切に思うようになった。ディープラーニング(深層学習)の普及に対しては、近い将来語学すら不要になるのではと危惧を抱くほどだ。

そうした未来から逆算すると、今の子どもにとってより重要な能力は、テストの点数で測れる認知能力ではない。意欲や共感力といった非認知能力だ。そうした能力がどんな環境で育まれるかは(米国で1960年代に実施された)「ペリー就学前計画」が有名だが、日本でも「うそをつかない」「人に親切にする」といったことを子ども時代に学んだ人のほうが、年収が高いとの研究がある。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
「食える子」を育てる
大谷翔平、萩野公介、石川佳純の育ち方
[INTERVIEW]花まる学習会代表・高濱正伸
おカネで解決から助かる高齢者まで
教育ビジネス興隆の一方で社会問題化
水泳、サッカー、ダンス…何の役に立つ?
学力だけでは人生にとって十分ではない
小学5年生、不動の1位はスポーツ
開成・灘卒業生の追跡調査でわかった
知識や解法テクニックだけではもう勝てない
[INTERVIEW]鳥飼玖美子・立教大名誉教授
「1年でも早く始めるべき」というのは本当か
[INTERVIEW]夏野剛、藻谷浩介
[INTERVIEW]品川女子学院校長・漆紫穂子
子どもの関心と予算に合う教室を探そう!
ゲーム習慣と子どもの成長に負の相関はあるが
[INTERVIEW]民間学校代表・竹内薫
英語でロボット操作、学習塾も理科実験
長谷川敦弥LITALICO社長×成毛眞
思わず「子どもってスゲェな~」
カギを握るのは2極化する高校
21世紀に変貌する読み・書き・そろばん
[INTERVIEW]一条高校校長・藤原和博
「食える子」を育てる
21世紀の読み・書き・そろばん
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内