2月に入り、中学入試もヤマ場を迎えている。私立中学では難関校から中堅校まで、各地で連日、試験が行われている。
首都圏では2000年代前半、家庭の所得の増加やゆとり教育への危機感から、私立中学を受験する小学生の割合が右肩上がりに増えた。しかし08年のリーマンショックをきっかけに、私立中学受験ブームは沈静化している。
家庭の経済環境悪化に加え、同年の学習指導要領改訂で「脱ゆとり」が図られたことで「わざわざ私立中学に進学させなくてもいい」と考えた親が少なからずいたようだ。中下位ランクの中学には、受験者数が3~4割減った学校もある。00年代半ば以降は、中学の3年間は授業料がかからない公立中高一貫校の人気も高まっている。
ただ16年度、受験率は上昇に転じた。受験者数の減少に歯止めをかけるため、私立中学の側がさまざまな工夫を凝らしてきたのだ。近年特徴的なのは英語入試を課す中学。首都圏模試センターによれば17年、首都圏で英語入試を課す私立中学は94校と、16年の63校から大幅に増えた。海外在住経験のある子どもを中心に人気を集める。筆記試験が主流だが、今後は英会話の試験を課したり、英検など外部試験を活用したりする学校も増えそうだ。
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