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幼少期の英語は効果小、まず親が学びなさい! [INTERVIEW]鳥飼玖美子・立教大名誉教授

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鳥飼玖美子氏は日英同時通訳の草分けだが、英語を真剣に始めたのは高校生と意外に遅い。自身の学習歴と若者への指導経験を基に、幼少期の英語学習に一貫して否定的な鳥飼氏に考えを聞いた。

立教大学 名誉教授 鳥飼玖美子
とりかい・くみこ / 1969年、上智大学外国語学部(イスパニア語学科)卒業、英サウサンプトン大学大学院博士課程修了(通訳学)。著書に『本物の英語力』など。(撮影:風間仁一郎)

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──幼児英語熱は高まる一方です。

背景にあるのは親や先生ら大人の「幼児期に英語を始めさえすれば、苦労せず自由自在に使えるようになる」という思い込みだ。しかしそれは幻想以外の何ものでもない。外国語であるかぎり、どこかで意識的な苦労をしなければ使いこなせないことを、大人がまず認識すべきだ。

英語に限らず、一般的に人間は5〜6歳までに約3万時間を費やして母語を習得する。またその過程は家族ら、子どもに深い関心を持つ大人との濃密なコミュニケーションで支えられている。単にシャワーを浴びるように音声を聞くだけでは、英語は学べないのだ。

「中・高・大学で10年間勉強したが英語ができない」と嘆く人がいるが、10年のうち真水の学習時間を積み上げるとせいぜい2カ月。そこに幼児学習を足したところで、母語を習得する3万時間との差は埋めようがない。

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