近代に起こった二つの世界大戦。第1次世界大戦(1914〜18年)では1000万人、第2次大戦(1939〜45年)では5000万人以上が亡くなったといわれる。空前の規模の殺し合いを経ても、今なお軍事紛争がやむことはない。
国家が戦争に突き進む原因は、政治的なイデオロギー対立、経済的な覇権争い、宗教対立、領土紛争、資源獲得などいくつもあるが(それは複合的であることが多い)、戦争を支持する国民の世論も国家を戦争へとかき立てる動力となる。国や民族への忠誠意識=ナショナリズムは、政府にさえコントロールできなくなる。
日本でも、日露戦争(1904〜05年)の講和条約においてロシアから賠償金を得ることができなかったため、これに不満を持つ民衆が東京・日比谷で暴動を起こし建物に放火する事件が起きた。
国民国家の成立、産業革命による重工業の発展、そして西洋列強による帝国主義、資本主義のアンチテーゼとして誕生した社会主義は、戦争の原因を複雑にし、その惨禍を甚大なものにした。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら