有料会員限定

グローバルヒストリーから見た覇権国家の行方 2世紀ぶりに世界の中心は欧米からアジアへ

✎ 1〜 ✎ 15 ✎ 16 ✎ 17 ✎ 18
拡大
縮小

[ポイント1]
1800年ごろまではアジアが豊かで世界のGPDの過半を占めていた。産業革命以降は欧米が過半を占める一方、アジア比率は2割まで低下した

[ポイント2]
1970年代の石油危機以降は再びアジアの復権が見られ、IMFは2030年までに再びインドを含むアジア比率が5割を超えると予測する

[ポイント3]
「世界の工場」としてではなくむしろ「世界の銀行」として覇権を握った英国は今も影響力を保持しているが、EU離脱でどうなるか興味は尽きない

 

英国が繁栄を極めていた1890年、ロンドンの街頭風景(アフロ)

特集「ビジネスマンのための近現代史」の他の記事を読む

現在、歴史学では歴史を一国の史的、地域史的な枠組みではなく、各国・各地域相互のつながりや自然史まで含めた巨視的な視点からとらえるグローバルヒストリー研究が盛んになっている。

グローバルヒストリー研究からは、これまでの定説を覆すような研究結果が出され、従来の歴史の見方を修正する必要が生じている。それは近現代においても同様である。

本稿では経済覇権を軸にして、近代国家の歴史とこれからを展望してみたい。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
伊藤忠が「8時前出社」導入で出生率急上昇のナゼ
伊藤忠が「8時前出社」導入で出生率急上昇のナゼ
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
ビジネスマンのための近現代史
共産主義はなぜ全世界に広がらなかったのか
「日本は特別」と考える理由は天皇の存在
亡国のポピュリズム、今よみがえる戦前の影
ワイマール共和国からナチズムへ転落のなぜ
反共からポピュリズムへ、支持集める国民戦線
内向きになるとき、国家は領土にしがみつく
大国に挟まれた韓国のナショナリズムと世界観
共産党一党独裁下の大衆扇動が招いた悲劇
中国の権力闘争は二千年来の歴史からの必然
米国/反権威としてのトランプ、米国の大衆性
勢いづくポピュリズムの対立軸を読み解く
▶▶Part2 近現代史が語る時代への教訓
国家、保護主義、ナショナリズムがわかる
産業革命、市民革命、国民国家、民法典が大事
ビジネスマンのための「なるほど歴史講座」
2世紀ぶりに世界の中心は欧米からアジアへ
▶▶Part1「いま」がわかる歴史の読み方
ナショナリズム、ポピュリズム、保護主義
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内