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米国大統領選でのトランプ勝利は、政治のエリート主義に対抗するポピュリズムが勢いを増していることを象徴する出来事だった。ポピュリズムが支持される背景には、経済や社会のグローバル化がもたらす貧富の差の拡大への反発がある。今や先進国での政治の対立軸は、「左右」や「保革」ではなく、「エリートvs.庶民」だ。
難民や移民については、左派系のポピュリズム政党は受け入れに寛容、右派系は慎重な立場だが、EU(欧州連合)をめぐっては、左右どちらのポピュリズム政党も「ノー」の立場を取る。ポピュリズム政党にとって、EUは国家の自主性を認めず、一部のエリートが欧州を支配しようとする鼻持ちならない組織だ。

反EUで支持を集める
今年6月の英国民投票では、EU離脱を強硬に主張する英国独立党が与党・保守党のEU懐疑派も巻き込んで世論をリードし、離脱が決まった。10月に国民投票があったハンガリーでは低得票率のため不成立となったが、EUによる難民割り当てへの反対が98%にも上り、反対派のオルバン首相(フィデス・ハンガリー市民連盟党首)は勝利宣言をした。
12月4日に憲法改正案の国民投票があったイタリアでは、与党側による改正案が否決された。その背景として、現状に不満を持つ有権者が、改正案に反対していたEU懐疑派の新興政党「五つ星運動」に共感したことも大きいとされる。同じ12月4日に投票があったオーストリアの大統領選では、難民や移民の受け入れの厳格化を主張していた極右政党・自由党の候補が、敗北したものの46%もの得票率を得た。
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