有料会員限定

大規模修繕にどう備える “修繕破綻“が続出?

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 最新
拡大
縮小

特集「これからのマンション選び」の他の記事を読む

11月上旬の土曜日、横浜市内にある総戸数約40の中規模マンションで、管理組合の修繕委員会が開催されていた。同マンションは今年で築14年目を迎えており、2016年末から17年にかけて大規模修繕工事を実施する予定だった。

だが、事前にマンションの共用部分をチェックした結果では、意外に状態がよい。外部のコンサルタントからも、屋上の防水工事だけを部分的に実施すれば、大規模修繕はもう少し先に延ばしてもよいのではないかという助言もあった。

何よりも大規模修繕を先に延ばせば、毎月居住者から集める修繕積立金の額はそれだけ積み上がっていき、資金に余裕ができる。消費増税前に工事をすると、駆け込み需要の発生に伴う職人不足などでかえって工事費が高くなるおそれもある。

話し合いの結果、大規模修繕工事は約1年先にして、18年ごろに実施される方向になった。新築当初の12年周期の修繕計画のままでは、現在約2万円の修繕積立金を将来的に2倍に値上げしても資金不足に陥る状態だったが、計画の見直しを繰り返すことで、“修繕破綻”を回避した。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
これからのマンション選び
アナリストはこう見る!
新築マンション 50年後の未来
“修繕破綻“が続出?
電力自由化控え営業攻勢
管理組合の理事長座談会
資産価値を落とさない
資産価値で人気だが…
新規事業者も次々参入
プロの選び方教えます
日銀バブルは続く
マンションは資産価値が命
ランキング
ランキング
業界人座談会
あなたのマンションは大丈夫?
契約更新拒否、保険料4倍のケースも
全額補償は期待できず
INTERVIEW
繰り返される“欠陥"問題
資産価値をどう守る?
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内