有料会員限定

優等生・三井でも防げない欠陥 経済設計がはびこる理由 繰り返される“欠陥"問題

✎ 1〜 ✎ 17 ✎ 18 ✎ 19 ✎ 20
拡大
縮小

欠陥はなぜなくならないのか。そこには複雑なマンション業界の構造がある。決してひとごとではすまされない。

「品質にはほかのデベロッパー以上にこだわってきた。他社とは違うという意識は強烈にありますよ」 

三井不動産レジデンシャル(以下、三井)の関係者はそう語る。

今回、一連の問題の発端となったパークシティLaLa横浜。問題の発覚後、販売元の三井は全棟建て替えをいち早く表明した。約700戸の全戸の引っ越し費用、1戸当たり300万円の慰謝料も負担する。競合他社から「補償として手厚すぎる」(大手販売会社)という声もある中での“即断”には、「三井のブランドを維持する」という強烈な自負心がある。

ブランドにこだわる三井 全棟建て替えの理由

総合デベロッパーとしての三井不動産グループの実力は業界屈指。が、マンションだけを取り出せば、決して特別な存在ではない。

2005年、「製販一体」を掲げ三井不動産レジデンシャルが設立された背景には、野村不動産の存在がある。野村は02年にマンション統一ブランド「プラウド」を導入、製販一体で販売戸数を伸ばしていた。設立から10年が経った今でも、「野村の営業力には簡単には追いつけない」(三井関係者)。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
Netflixが日本での「アニメ製作」を減らす事情
Netflixが日本での「アニメ製作」を減らす事情
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
これからのマンション選び
アナリストはこう見る!
新築マンション 50年後の未来
“修繕破綻“が続出?
電力自由化控え営業攻勢
管理組合の理事長座談会
資産価値を落とさない
資産価値で人気だが…
新規事業者も次々参入
プロの選び方教えます
日銀バブルは続く
マンションは資産価値が命
ランキング
ランキング
業界人座談会
あなたのマンションは大丈夫?
契約更新拒否、保険料4倍のケースも
全額補償は期待できず
INTERVIEW
繰り返される“欠陥"問題
資産価値をどう守る?
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内