なぜアベノミクスの勝利は必然と言えるのか 十分すぎるほど「大義」があった総選挙

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筆者によれば、総選挙には「大義」はあった。なぜそういえるのか(AP/アフロ)

12月14日に実施された衆議院選挙では、事前の大手メディアによる調査どおりに、与党の大勝が決定的となった。

正直、選挙公示直後の時点で、アベノミクスで大勝した2年前対比で議席を伸ばすか、同様の議席数を維持するかどうかの判断は難しかった。だが、アベノミクスに対する信任と消費増税先送りを掲げた自民党が、総選挙で敗れる可能性が極めて低いことは、解散決定が決まった直後から筆者には予想できた(11月21日のロイターコラム)

1980年以降の国政選挙は、ことごとく経済状況が影響

今回、自民党大勝の観測報道が12月初旬に一斉に流れたことで、マーケットにおける選挙への関心は低くなってしまった面がある。ただ、14日の総選挙における自民党の勝利は、以下の理由で、今後も日本経済が正常化の道を辿り続ける可能性が高いことを示す判断材料の一つと言えるだろう。

1980年代以降の日本の国政選挙を振り返ると、その時々の経済状況が大きく影響してきた。

具体的には、1)経済状況の改善と株高が続いたことが政権を長期化させ、逆に、2)経済政策運営に失敗し不況感が強まると短命政権に終わる、となる場面が多かった。つまり、経済状況→政権の期間、という因果関係が強いのである。

1)の例は、2000年代初頭に為替大規模介入を実現し金融緩和を強化した小泉政権、1980年代半ばの中曽根政権がある。日本において長期にわたり政権を維持できた時期は、多くの国民の不満を高めない良好な経済状況を維持していた。

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