クラウドの導入は、IT資産のオフバランス化にとどめず成長戦略としての視点を
OSSはさまざまな技術者が集まるコミュニティ上で作成されたソフトウエアで、その名のとおり基本設計がオープンになっている。このため、知識さえあれば誰でも利用できる。商用ソフトと違い、供用期限もなく継続性がある。東京証券取引所がOSをOSSであるUNIX に切り替えたのも、一つにはこの点を考慮したからといわれる。
実際の判断はSEの領分ではあるが、システムの構成要素として経営者も知っておく必要がある。IPAがまとめた「クラウドコンピューティング構築のための調査」は参考になる。
もちろん、こういった知識をすべての経営者が持つことは不可能だろう。だが、2015年にはIFRS(国際会計基準)導入の可能性もあり、業務の見直しは必至だ。クラウド導入を単なる資産のオフバランス化ではなく、ITを経営戦略の一環としてとらえ直すことが肝要だ。
(シニアライター:小長洋子 =週刊東洋経済2010年12月11日号)
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