自民に"危機ばね"、候補者選びで相次ぐ異変 野党の議席大幅増は本当か、都市伝説か
一方、受けて立つ自民党だが、選挙協力の調整が不十分な野党の隙をついた安倍首相の戦略が当たっており、情勢調査では有利な選挙戦になるだろうと伝えられている。事は思惑通りに運んでいるように見えるが、実は自民党内でも、水面下では熾烈な候補者調整が行われているのはあまり知られていない。
ようやく自助努力を始めた自民党
11月19日、自民党群馬県連が候補者の差し替えを求め、群馬1区で現職の佐田玄一郎氏を公認しないよう、党本部に申し入れた。当選8回で大臣経験者でもあり、なんといってもまだ61歳だ。永田町ウォッチーは一様に驚いたが、同時に昨年発覚した女性問題で院の議員運営委員長を引責辞任した件が原因であることは想像がつく。
ただ、これまでの自民党の長い歴史では、プライベートの問題は個人の責任として、選挙で落とされることはあっても、よほど自民党にとってのマイナスイメージがない限り、公認剥奪などありえなかったことだ。
結局、党本部は公認候補にする予定のようだが、県支部が手足になって動かないと、勝利はおぼつかない。群馬だけではない。三重県では、小選挙区では敗れたが、比例復活当選した現職議員が、地元での活動実態がないことを理由に、支部長を外され、選挙区での出馬が閉ざされてしまった。
さらに、同様のケースが福島でも起きている。報道によると、菅野佐智子氏は前回立候補した福島3区からの出馬を取りやめて、比例区単独での出馬を希望すると本人の意思を伝えている。
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