Engineerというクラス(2~5年以上の経験)だと、この3分の1程度になる。
これが、その企業の平均賃金に近い値になるのではないかと推測される。
それが日本円換算で3000万円程度だから、日本の標準から見ると、かなり高い。
日本の場合、上場企業の平均年収は公表されているが、その中で平均年収2000万円を超えているのは、M&Aキャピタルパートナーズ(2270万円)だけだ(2021年)。
再びPay Report 2021のデータに戻ろう。いちばん下のEntry-Level Engineerという階級(0~2年の経験)を見ると、上位にある企業の場合、年収が20万ドル(2400万円)程度だ。
新卒者でまったく経験がなくても、日本のトップ企業を超える給与を得られるのだ。
ハーバードやスタンフォードなどのトップクラス・ビジネススクールを卒業した直後の初任給(基本給)が15万ドル程度だが、エンジニアの場合には、もっと高いことがわかる。
シリコンバレーが全米の給与を牽引
Pay Report 2021は、地域別の給与の中央値の数字も算出している。
第1位のサンフランシスコが24万ドル(2880万円)ドル(シリコンバレーは、ここに分類されていると考えられる)、第2位のシアトルが21.5万ドルで、第3位のニューヨークの19万ドルよりずっと高くなっている。
この地域にある高給を支払う企業が優秀な人材を他企業から引き抜こうとし、その結果、アメリカ全体の給与が引き上げられているのだ。
とりわけ高度専門家について、これが顕著に生じている。
アメリカIT企業の給与は、なぜこのように高額になるのか?
それは、これらの企業の業績が著しく好調だからである。そして、高い給料を支払わなければ、優秀なエンジニアを獲得できないからだ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら