東大生も感動!「伝説の"論理思考"講座」を大公開 「論理思考には"想像力"が不可欠」の深い意味
しかし、これらの論理思考ツールを利用しても、「毎日利用中の携帯電話以外にも、”家の棚の奥”や”メーカーの倉庫”にも、携帯電話が存在する」といった「思考を広げる(大枠の見落としを防ぐ)」方向へ、意識が向くことは稀です。
なぜなら、これらのツールは、「すでに気がついている内容を、わかりやすくまとめる」という機能がメインであり、「見落としに気がつく」ことに関する機能については、せいぜい「”細かい”見落としに気がつく」というレベルが限界だからです。
そのため、あくまで「想像力」を起点とする必要があります。
しかし、想像力“だけ”に頼ればよいわけではありません。
そもそも、今回の「携帯電話の存在台数」の問いにおいても、大半の方は、(程度の差はあると思いますが)想像力も発揮していたはずです。加えて、「最低限、実施すべき検討」で示した「携帯電話の存在場所」についても、まったく知らない知識ではなかったはずです。
しかし、自力で検討を進めると、「携帯電話の存在場所」の例のように、「言われてみれば知っていた(しかし、自力で洗い出せなかった)」という見落としが発生する人が少なくありません。なぜなら、「想像力”だけ”を何となく発揮」した場合、想像力を発揮する箇所が場当たり的になるため、見落としが多数発生しやすくなるからです。
このようなミスを防ぐためには、想像力“だけ”に頼るのではなく、「何に対して想像力を発揮するのか、論理力で整理・補佐する」ことが重要になります。
そして、この「論理力による補佐」は、フレームワークやツリー構造のような「汎用化・一般化された論理思考ツールの活用」では不十分です。あくまで、「問いに合わせた補佐の方法を、問いごとに自力で(論理的に)考案」する必要があります。
「想像力を論理力で補佐」する具体的な工夫とは?
では、どうすれば、うまく「想像力を論理力で補佐」という思考を、自力で実施できるのでしょうか。
すでに解説したとおり、「問いごとに補佐の方法を考案する」必要がありますが、このような指針だけでは、「よく考えることが重要です」という、抽象的すぎて役に立たないアドバイスにしかなりません。
そのため、次回以降の記事では、上記の「想像力を論理力で補佐」するための方法・工夫を、引き続き具体例(ケース問題)を利用しながら解説していきます。
ところで、本記事の最初で「視野が狭い」「考えが浅い」という指摘で示したとおり、論理的な解は「広く」「深く」の両方を満たすことが重要です。そして、「広く」と「深く」では、少し異なった工夫が有効になります。
そのため、第2回の記事では「広く」、第3回の記事では「深く」について、詳細を解説していきます。
(第2回に続く)
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