必ずしも「独学で難関試験突破は無理」ではない訳 「人間の意志は弱い」に向き合うのが成功のカギ
振り返るとなかなか無理のあるスケジュールです。でも、あまり大変だと思うこともなく、合格する確信も早い段階からありました。そして実際に難関とされる資格を取得し、働きながら大学に入学できました。
私が特別な人間かというと、もちろんそんなことはありません。
子どものころから家ではほとんど勉強しませんし、当たり前ですが、天才でもありません。育った青森県八戸市は塾に行く習慣が都会ほどないので、学習塾に通った経験もないです。父は中学校の教師、母は専業主婦という平凡な家庭で育ちました。
200点満点のテストで6点を取ったことも
高校では、小テストの成績が毎回のように赤点で、追試の常連が集まった「追試四天王」の1人でした。数学の試験(200点満点)で6点を取ったことも2回あります。
大学では必修のドイツ語の単位がとれず、6年間(2回留年しました)連続で1年生と一緒に授業を受けました。最後には教授にも覚えられ、「今年の教科書は難しいけど大丈夫?」と心配されるほどでした。
私がいかに平凡な人間であるかについて、少し違う話をしましょう。毎年1月に私は「今年こそやせよう」と目標を立てています。そして、何度も挫折しています。
2021年は、①朝食昼食を抜いて1日1食にする、②昼を多めに食べて夜を軽めにする、③昼食をオートミールのダイエット食に代える――などの手法を試してみました。すでに2022年になっていますが、体重は1キロも減っていません。もう5年ほど連続で失敗しています。
ずっと太っているわけではありません。私は20歳のころから格闘技をしており、現在もブラジリアン柔術のインストラクターをしています。今年で43歳になりました。最後に試合に出たのは2010年です。
格闘技選手として現役時代は、減量をすることもありました。1月ほど前から減量をはじめ、だいたい5キロほど落としていました。スケジュールを立てて減らしていくので、つらいと思ったことはないです。
今まで落とした最高記録は、3日で10キロです。海外旅行から帰ってきてすぐ試合に出ることになったためです。起きてすぐサウナスーツを着て走り、飲まず食わずのまま働いて、夜はそのまま練習に行きました。振り返るととんでもなく大変そうですが、やはりつらかった記憶はありません。なお、無茶な減量で体が動かず、試合はあっさり負けました。
10年ほど経ち、簡単だった減量がまったくできなくなってしまいました。私は変わってしまったのでしょうか――そんなことはありません。今も昔も、私は意志が弱い人間です。
もちろんダイエットだけでなく、勉強でも挫折した経験があります。2010年ごろ、ベトナム語を覚えようとテキストを買いましたが、3カ月しか続きませんでした。