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三菱商事による三菱食品TOBで思惑が錯綜、食品卸に問われる成長戦略。業績は好調だが…

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三菱食品は「オールドエルパソ」などの輸入ブランド商品の取り扱いを強化している(写真:記者撮影)
※本記事は「会社四季報オンライン」でも有料会員向けに配信しています

小売企業のように、食品卸業界でも再編が進むのか。

三菱商事は5月8日、50.1%を出資する食品卸大手の三菱食品を、TOB(株式公開買い付け)を通じて完全子会社化すると発表した。TOB期間は5月9日から6月19日までで、1株当たりの買い付け価格は6340円と、7日終値に17.2%のプレミアムをつけた。TOBが実現すれば、東証スタンダード市場に上場する三菱食品は上場廃止となる。

業績は好調、4期連続の最高益

同日の決算説明会で三菱食品の京谷裕社長は、「小売り再編の動きが激しくなるなど不確実性が高い時代においては、資本の厚い会社と戦略や資源を一体化させていくのは非常に重要だ」と語った。

足元の三菱食品の業績は好調だ。前2025年3月期は、売上高2兆1208億円(前期比1.6%増)、営業利益315億円(同6.9%増)と増収増益で着地。不採算取引の見直しによる利益改善や、メーカーによる商品値上げもあり、純利益ベースで4期連続の最高益を果たしている。

決算説明会で京谷裕社長は事業環境について「不確実性が高い」と繰り返し強調した(写真:記者撮影)

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