――経営を取り巻く環境が大きく変わっています。
外部要因から言うと、地政学リスクや気候変動要因、さらに円安と、さまざまなコストアップ要因が重なり、「値上げをしないと生き残れない」という危機感が生まれた。そこにコロナ禍で、「食品のサプライチェーンをいかに維持するか」との現実問題が重なった。今の「物流2024年問題」も同じ。リアルのインフラを維持するためには、適正な料金を払う必要があるという認識が広がった。
内部要因も大きい。2021年の社長就任以来、「量から質への転換」を掲げた。卸はどうしても売り上げ至上主義に陥りがち。しかし、日本の人口はこれからどんどん減っていく。当時は業績が低迷しており、思い切った手を打たないといけないという思いもあった。
そこで進めたのは、赤字取引をやめること。ただ、単に値上げをお願いするだけでなく、お客様にとって必要な機能をセットで提案するようにした。その結果、失った取引も一部にはあったが、多くのお客様との関係性が深まり、社内で言う「粘着性」のある取引が増えた。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら