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日用品卸あらた「売上高1兆円の先」へ、次の一手 8年ぶりに誕生する新社長が、成長戦略を吐露

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東風谷誠一/こちや・せいいち 1966年生まれ。1988年タナカ(現あらた)入社。物流部門や営業部門に携わる。2023年取締役専務執行役員首都圏支社長。2024年取締役副社長営業本部長。2025年4月、代表取締役社長経営戦略本部長に就任(写真:今祥雄)
コロナ禍後の外出機会の増加やインバウンド需要の回復で業績を伸ばしている日用品・化粧品卸大手のあらた。ドラッグストア向けの化粧品販売は引き続き好調で、2025年3月期の通期売上高は9690億円(前期比2・6%増)を見込む。売上高が1兆円の大台に迫る中、さらなる拡大に向けて、今年4月に社長が交代する。どのような成長戦略を描いていくのか、8年ぶりの新社長となる、東風谷誠一氏に直撃した。

売上高1兆円は通過点、AI活用で収益性を高める

――2026年3月期の目標として掲げていた売上高1兆円の達成を前に、社長交代となりました。なぜ、このタイミングだったのでしょうか。

1兆円というのは確かに大きな節目だが、最終目標ではない。言い方が適切ではないかもしれないが、通過点だと思っている。現在の中期経営計画が来期で終了するので、これから次の計画を策定しないといけない。そうしたタイミングで、自分にバトンが託されたのだと受け止めている。

すでに2030年までの長期経営ビジョンを発表しているが、5年前に策定したものなので、計画通りに進んでいるものもあれば、そうでないものもある。改めて進捗状況を点検し、今後どうあるべきかをもう一度、考え直す。

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