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NTN社長が決意、負の遺産一掃へ「ケリをつける」 「まじめで実直」から「野心ある企業」に脱皮へ

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鵜飼英一/うかい・えいいち 1957年生まれ、兵庫県出身。関西大学工学部を卒業後、1980年にNTN入社。製造や品質管理に長く携わった後、2014年に常務執行役員。2017年に取締役としてアフターマーケット事業本部担当となり、2021年4月から社長兼CEO(最高経営責任者、現職)(写真:ヒラオカスタジオ)
ベアリング大手のNTN。売上高(2023年度8362億円)の約7割を自動車向け事業が占める。同事業は新型コロナウイルス禍などの影響で低迷していたものの、2023年度では5期ぶりに部門黒字化を達成した。全体的に業績は上向きつつあるが、株価の動きは重い。市場からの評価とどう向き合っていくのか、就任から4年目に入った鵜飼英一社長に聞いた。


――株価は8月以降、300円以下の低迷が続いています。

有言実行できなかった結果だ。2021年度から2023年度までの前中期経営計画期間では、新型コロナや半導体不足で自動車事業が足を引っ張り、目標としていた営業利益率6%に届かなかった(最終の2023年度は3.4%)。掲げた数字に未達なのだから、私が株主の立場でも失望したと思う。

それを続けていたら(株主の信頼を失い)、会社は存続しなくなる。今年からスタートする2026年度までの新中計でしっかりと事業構造の改革を成し遂げ、現状4.4%のROE(自己資本利益率)を8%に引き上げる。企業価値を真に向上させるためには、自己株買いに頼るのではなく、適切な「稼ぐ力」を身につけることが必要だ。

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