尖閣めぐる日中対立は日米同盟再考する好機

11月には米国のバラク・オバマ大統領が、APECの開催に合わせて日本を訪問する。大統領と菅直人首相は笑顔で会談に臨むだろう。しかし、日米関係には、いまだにわだかまりが残っている。

2010年は、現在の日米安全保障条約が締結されてから50周年目に当たる。両国のリーダーが、この極めて重要な同盟関係の将来について、徹底的な戦略的対話を始める絶好の機会となるはずだった。
 そしてその対話は、オバマ大統領の訪日でクライマックスを迎え、両国は安全保障に関する共同声明を発表し、その中で同盟の力強い新たなビジョンを示すことになるはずだった。

ところが、現実はまったく異なる展開を見せた。

やっと最近、中国との間の緊張の高まりを背景に、日米両国政府を隔てる空気に改善の兆しが見え始めた。日米両国のリーダーは日米同盟を強化する必要があると認識している。それでも、これまでの混乱がまだ尾を引き、安全保障に関する新たな声明が発表される可能性は低い。

日米同盟の基盤は健在

オバマ政権は、来年早々まで普天間基地の問題を棚上げしたようだ。

オバマ大統領の日本滞在中、日米両国は普天間問題にふたをし、不協和音を抑えようと努めるだろう。しかし、それは容易ではないと思われる。なぜなら、オバマ大統領訪日のすぐ後に沖縄県知事選挙が控え、普天間基地に替えて辺野古に新たな施設を建設する案に対して、沖縄県では相変わらず反対意見が強いことが確認される可能性が高いからだ。

皮肉なことに、普天間問題の手詰まりを別にすると、日本で民主党が政権について以降も、日米同盟は非常にうまく機能してきた。たとえば、韓国の哨戒艦沈没事件(3月)に際して北朝鮮および中国が取った態度、および東アジアにおける領土争いに関する中国の強硬な姿勢に対して武力を誇示する目的で、最近、米海軍の軍事演習が実施されたが、その際には、自衛隊の隊員が米国の艦船に乗り込んだ。

全体として、オバマ政権が日本の民主党と緊密に協力していく基盤は十分に存在する。

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