専門家が警鐘「停戦交渉」が楽観視できない理由 ゼレンスキー大統領が多くの人を動かしている
ウラジミール・プーチン大統領が核戦力の脅威を見せつけることで、緊張状態が悪化している中、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は27日、 ロシアとの「前提条件なし」での協議に同意した。
ゼレンスキー大統領は、ロシア当局と会談を行うため、ベラルーシとの国境付近に代表団を派遣するが、自分は高官らとともにキエフに残ると話した。
「この会談の成果に期待はしていない」とゼレンスキー大統領は語った。「しかし、ウクライナ国民の誰1人として、私が大統領としてこの戦争を止めようとしなかったことに疑いを持っていない、ということをロシア側に知ってもらおう」。
ロシアが戦っているのはウクライナ国民全員
ウクライナ当局は、ロシアの協議の要請に明らかにいくらかの満足感を味わっている。ロシア軍が予想を遥かに超える抵抗にあい、キエフをすばやく制圧できなかったことの結果だからだ。
デニス・シュミハリ首相は「敵は楽観的に構えていたが、ひどい目にあった」と述べた。ロシアの指導者たちは「これがウクライナ軍のみならず、ウクライナ国民全員との戦いであることを理解していないのだ」。
ロシアからの協議の要請は、欧州連合(EU)がロシアに対してさらに厳しい経済制裁を加える方向に動いたことや、ウクライナのためにドイツのベルリン、チェコ共和国のプラハ、イギリスのロンドン、スペインのマドリード、ベルギーのブリュッセルで週末にデモが起き、ロシアの孤立を明確にしたことも要因となった。
だが、国際軍事の専門家は、戦争は初期段階にあると注意を促す。