米中間選挙後、為替はどうなるか? 市場が注目するのは、「議会の人数」ではない
11月4日の米国中間選挙では、共和党が下院で過半数の議席を維持する公算が大きい。さらに、上院でも過半数を奪回する可能性がある。
ただ、どちらの政党が過半数を得た場合も、単独で主要な政策を推進するには不十分な勢力となる公算が大きい。その結果、本格的な政策の変化は2016年の大統領選以降に持ち越されると見られ、今回の中間選挙が米国経済の見通しを大きく変えるものとはならないだろう。
12月の「つなぎ法案」や、来年3月の債務上限を巡る財政協議にはやや注意が必要だ。だが、結論から言えば、市場のテーマは財政政策(議会)ではなく、金融政策(FRB)にあり、中間選挙を巡って市場が大きく動く展開は想定しにくい。
共和党の上院奪回で、ねじれ解消も
現在の米国議会は、共和党が下院、民主党が上院でそれぞれ過半数の議席を保有しており、いわゆる「ねじれ議会」となっている。4日の中間選挙では、この「ねじれ」が共和党の勝利によって解消される可能性が注目される。
共和党が優勢となっている理由は、(1)オバマ大統領の支持率が低迷していること、(2)上院の改選36議席のうち21議席が現在民主党の議席であること(議会支持率が低いため、有権者の厳しい目に晒される数が多い)、(3)中間選挙では現職大統領批判が与党批判につながり、与党が不利になりやすい傾向があることだ(今回改選の民主党議員は、6年前にオバマ大統領と一緒に当選した議員であることも逆風)。
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