続伸か反落か、爆騰後の株価はどうなる? 外国人投資家は黒田日銀に敬意、政治にブーイング
つい最近まで、外国人投資家の多くは、日本の「2つのブーメラン」にあきれていた。
そのひとつは、日銀だった。というのは、まず外国人投資家は、日銀の「異次元の緩和」の効果に限界を感じ始めていたからだ。
日銀は国債を銀行から大量に買い入れ、銀行に現金を流し込んできたが、景気回復の足取りが弱く、借り入れ需要が増えづらいため、銀行から融資という形で、外にお金が流れ出にくかった。
黒田日銀に疑心暗鬼だった外国人投資家
このため日銀がばらまいた現金は、銀行に溜まるばかりだった。日銀が散布した資金量を示すマネタリーベースは、前年比で4割以上増えているが、経済全体に出回っている資金の量であるM2は、3%程度しか増加していない。また、日銀の緩和の成果とされる円安は、輸出をほとんど増加させていない。
量的緩和策が「期待に働く」という点も、景気浮揚効果のひとつだと、黒田総裁は指摘してきた。すなわち、日銀が「インフレになる」「景気が良くなる」と語り続ければ、皆がそれを信じてお金を使い始め、結果として景気が回復する、という考え方だ。
このため黒田総裁は、「元気の応援団長」として、「消費者物価上昇率(生鮮食品を除き、消費増税の影響も除いた前年比)が1%台を割る可能性はない」「今年度の実質経済成長率が、インフレを生じるどうかの分かれ目と言われる0.5%前後を下回るようなところに行く可能性はあまりないと思う」といった主旨の発言を繰り返していた。
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