続伸か反落か、爆騰後の株価はどうなる? 外国人投資家は黒田日銀に敬意、政治にブーイング

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外国人投資家は、「そんなカラ元気の威勢を張り、具体的な数値まで挙げて大丈夫なのか。物価上昇率が低迷し、日銀自身が経済成長率見通しを下方修正すれば、インフレや景気回復の期待は壊れ、いやいやながら追加緩和に追い込まれよう。自分が放った具体的数値のブーメランに攻撃されて、金融政策は破たんする」とあきれ顔だった。

黒田流に敬意示した市場、国民生活人質にとる民主党 

筆者は、10月31日発表の9月全国消費者物価上昇率(前述のベース)は、1.0%にまで低下し、同日公表の日銀「展望レポート」では、実質経済成長率見通しが0.5%近くまで引き下げられて、ブーメランが日銀自身に突き刺さり、11月に追加緩和に追い込まれる公算があると考えていた。

実際、物価も成長率見通しの修正も予想通りであったが、いわば、ブーメランを自ら「前進して」受け止めに行ったのが「黒田流」だった。すなわち、一歩先んじて10月中に追加緩和に踏み切ったわけだ。

内外株価が急騰し、大幅な円安が生じたのは、黒田日銀が自ら放ったブーメランをしっかりと受け止めたことに、市場が敬意を表したのだと言えよう。

ところがもう1つのブーメランについては、収拾がつきにくくなっている。

民主党は政治とカネの問題で安倍政権に集中砲火を浴びせ、小渕前通産相と松島前法相を、閣僚辞任に追い込んだ。他の閣僚も、さまざまスキャンダルを追及されている。しかし政治資金収支報告書では、民主党の枝野幹事長も記載漏れがあったと指摘され、民主党は自ら放ったブーメランに傷つく展開となっている。

外国人投資家からは、「いつまで、ごたごたともめごとを続けているのだ。日本の経済政策は進まないのか」と不安を抱いている。このまま経済政策を人質にとったような審議遅延が続くのであれば、外国人が再度日本株の売りを強めるような事態も否定できない。

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