リクルート峰岸社長「今後は世界でM&Aを」 ベンチャーのDNAを持つ大企業の挑戦

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時価総額は2兆円以上、今年度最大の上場案件に(10月16日、東証での上場記念セレモニー、撮影:梅谷秀司)

──2012年に持ち株会社制へ移行し何が変わったか。HDと事業会社の役割分担は。

事業会社ごとに新規事業プランコンテストがあるが、計500件の新規アイデアが提案された。年々増加し、企業文化の「起業家精神」「圧倒的な当事者意識」「個の可能性に期待し合う場」は、分社化でより強化されている。

中期計画は事業会社が担当し、HDでは長期的な戦略を練る。組織や人事戦略、M&Aの資源配分もHDで考えていく。経営で最も重要なのは新たな価値の創造であり、イノベーションを生み出し続けるための経営システムを構築する必要がある。今あるものを進化させ、成長させていくことが私の責務だ。

──リクルートのDNAを守る仕組みができていると。

これは取締役にならないとわからないし、教えられない。他社には絶対にまねができない。かつて私もそうだったが、当社の主役は事業のトップやリーダーだ。経営陣は舞台を提供し、最大のパフォーマンスを出してもらうため、演出することが仕事。成長に向けて新規事業を生み出す、新たなヒーローを作っていく。

週刊東洋経済2014年11月1日号〈10月27日発売〉「核心リポート05」を転載)

前田 佳子 東洋経済 記者

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まえだ よしこ / Yoshiko Maeda

会社四季報センター記者

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