「トルココーヒー」は断ってはいけない!?

現代に生きる、イスラムの「もてなし」心

 オリンピック誘致のプレゼンで世界に知れ渡った「日本のおもてなし」だが、その日本も真っ青の「もてなし先進国」がトルコだ。もてなしも兼ねて1日に飲むお茶は人によっては10杯以上、友人がオフィスに雑談しに来るのも当たり前。トルコでは「誰も尋ねて来ない日はつまらない日だ」とまで言われるという。
 効率や合理性が優先されがちな現代において、なお丁寧な付き合いを重視する背景にはどんな文化があるのか? 駐日トルコ共和国大使館 一等商務参事官 ムサ・デミルさんに聞いた。
駐日トルコ共和国大使館 一等商務参事官 ムサ・デミルさん

1日にお茶10杯は当たり前?

――トルコというと、「お茶でおもてなし」のイメージがあります。

そうですね。お茶はトルコ人のホスピタリティをよく表しています。

――お店などに入ると必ず温かいお茶を出してくださいますよね。

トルコ人はお客様が来たときには何かを出しておもてなししたいのです。

それがまずはお茶、それからターキッシュディライト(砂糖がかかった餅のようなお菓子)、ケーキのときもあります。

人が来たら、自然に身体が動きます。トルコ人はゲストを迎えることが大好きなので『誰も尋ねて来ない日はとってもつまらない日だ』という表現があるほどです。これがトルコ人をよく表現しています。外国人であろうと家に招くのが好きなのです。

都市では減ってきましたが、郊外の村では今でも人を招きます。それがトルコの伝統、ホスピタリティです。仕事でもお茶は関係を築くために大切なものです。オフィスには大抵“Tea kitchen(お茶のキッチン)”があって、自分が飲みたいときにはみんなに声をかけたり、声をかけずに全員分入れて配ることもあります。

――1日にどれぐらいお茶を飲みますか?

最近はカフェインを気にして少し抑えています、それで1日10杯ぐらいでしょうか。

――抑えて10杯ですか!?

はい。食事のときにも仕事のときにも毎日お茶です。ミーティングで打ち合わせのときにも出します、そのときにはお茶に使う特別なグラスがあるのですよ。

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