怒りの声が次々噴出--武富士が大阪に続き東京でも債権者集会を開催
10月6日、15時5分。東京・外苑にある日本青年館から、怒り顔、呆れ顔などさまざまな表情の人々がどっと流れ出てきた。9月28日に会社更生法適用で倒産した武富士の債権者説明会が終了した直後のことだ。
13時に開始した債権者説明会で会社側が債権者、株主などに配布したのは、会社更正法適用決定の東京地裁資料と、倒産の経緯、今後に関するQ&Aなどを掲載したペーパー2種。倒産の経緯では、自力継続を断念した理由として、過払金返還による資金流出の高止まりなどを挙げている。
こうした会社側の説明に対して、参加者からは次々に厳しい質問、意見が寄せられたもようだ。たとえば、ある過払利息返還権を有する借り手は、「4月に10月の過払金支払いで和解したのに、9月に倒産とはどういうことか」と激しく詰め寄ったという。
また、来年4月以降に過払金支払いの約束を会社側から得ていた借り手も厳しく迫り、計画倒産ではないか、という主旨の発言も飛び交ったという。また、倒産直前に会社側が行ったローン債権の売却価格の不透明さを指摘する向きもあった。
保全管財人の弁護士は、旧経営陣の責任について調査委員会がきちんと調査し、今後、旧経営陣のみならず、創業者である武井家の関わり方などに関しても調査を行うこともあるとも説明したようだ。
このような債権者説明会の厳しいムードからする限り、旧経営陣の責任問題などが問われるなかで、会社更生手続が円滑に行えるかどうかは微妙な状況と言わざるを得ない。
(浪川 攻 =東洋経済オンライン)
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