2月12日(土)、オミクロンの症状が出てから7日目。鼻水が治まった後、塔子さんはある異変に気がつく。食事の「匂いがわからない」のだ。
「私はカレーが大好物で、その日はインドカレーが無性に食べたくなりました。お昼にレトルトの『ホウレン草&チキンのカレー』と『トマトカレー』の2種類を温めて食べようとしたんです」
しかし、いざ食べてみたら、味が全然わからない。2つとも「辛くて酸っぱい」としか感じず、カレーの味がしなかった。一瞬何が起こったのかわからなかった。
「めちゃめちゃ不味いカレーを買ってしまったのかな、とも思ったんです。でも、よく味わってみても、2種類の味の違いもわからない。カレーのパッケージを見なかったら、カレーを食べていることもわからないくらい、味を感じませんでした」
匂いがしないからなのか、普段のように味を感じ取ることができない。そのほかの食事も同様に、ご飯もみそ汁も匂いがない。風味がわからないのでおいしくない。
その後少しずつよくなってきている気はするが、2月19日の取材時点でもまだ匂いがわからない状態が続いている。
家庭内感染で娘も同様の症状に
塔子さんが体調の異変を感じた2日後に、娘さんにも「鼻水、喉の痛み、微熱」と同様の症状が現れていた。ただ症状は軽く、夜に38度まで熱が上がったときはあったものの、翌朝には36度になった。そのまま咳などの症状も軽く、普通に生活をしている。
「娘はPCR検査を受けていません。でも同じ症状があったということで、病院からは『みなし陽性です』と言われました。そのまま自宅待機で、という感じです」
コロナ感染の疑いはもっていなかったので、娘さんも家族と普通の日常を送っていた。息子さんの帰省後はみんなで一緒に食卓を囲んでいる。また、寝るときは塔子さんと息子さんと娘さんは同じ部屋で就寝。もちろん家の中でマスクは装着していない。
「でも、娘の症状が軽くて安心しました。私と息子はコロナワクチンを2回打っていますが、娘は9歳ということもあり、まだワクチンは1回も打っていないので……。彼女は今も元気に過ごしています」
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